個人住宅 - 施工事例

W様邸

施工のポイント・こだわり

塗色が剥がれ、苔やカビなどの汚れが目立っていた屋根は、光沢感のある黒い屋根へと生まれ変わりました。

住所 岩手県内
施工部位 屋根の塗装

1.建物調査

工事はまず、建物の調査から始めます。建物全体・外壁や屋根など細部の損傷状況を、目視で確認していきます。地上からでは確認が難しい屋根や雨樋などの部分は、はしごを使って事故の無いよう慎重に行います。確認と同時に、デジタルカメラに撮影・記録します。

写真のように、屋根に雪が積もっているため、安全を考慮し外観部分のみ調査しました。外壁の目地の部分が汚れていることが確認できます。これは、建物の経年劣化や天候が原因で起こる“住宅劣化”と呼ぶ現象です。

依頼主様とのご相談の結果、今回は屋根のみを塗装することとしました。冬時期の塗装は、気温が低く、乾くまでに時間が掛かります。特に屋根においては、積雪により足元がより滑りやすくなるため、大変危険です。そのため、施工は春に行いました。

弊社では、撮影した画像を記録・保存することにより、施工箇所を明確にし、効率の良い作業を行うことができます。また、お客様にも画像を確認することにより、建物の劣化状況を把握でき、適切な施工プランをご提示できることと思います。

2.施工前の準備

「屋根のみの塗装は、足場が必要ないのでは…?」と思われますが、安全且つ効率的に作業を行うため、必ず建物の周囲に足場を組み立て、飛散防止ネットを設置しなければなりません。

周囲の建物や道路、住民の皆さまにも影響を与えないよう、施工前にはこうした準備が必要なのです。

また、施工完了後の品質にも影響します。

3.ケレン処理

足場を設置し、洗浄作業に入る前に“ケレン処理”を行います。

こちらの屋根は“化粧スレート”と呼ばれる、厚さ約4.5oの薄い塗装セメントの板で、別名“コロニアル”と呼ぶことが多いです。

“化粧スレート”は表面がザラザラしており、表面に砂やほこりが付着し、水分が溜まると苔やカビが発生します。そのため、洗浄する前にブラシを使って、苔やカビなどの汚れを取り除く処理をします。

4.洗浄

洗浄作業では、高圧洗浄機を使って“ケレン処理”では取り切れなかった、細かい汚れを落としていきます。“化粧スレート”は薄く割れやすいため、水圧や長さ・角度を入念に調整します。また洗浄中は、足元が滑りやすくなるため、事故の無いよう慎重に行います。

洗浄しないまま塗装をすると、塗料が表面に密着できず、塗料の膜が剥がれるなど、劣化を早める原因になります。

5.塗装

(1)下塗り(シーラー塗装)

塗装の工程は、一般的に“下塗り⇒中塗り⇒上塗り”の3つの工程で行われます。この“下塗り”では、“シーラー塗装”をします。“シーラー”とは、上塗り塗料と素材をしっかりと密着させる接着剤の役目を果たします。

“化粧スレート”の屋根は表面がザラザラしており、塗料を全体に十分浸透させるため、塗装は2回行います。

(2)タスペーサーの挿入
“下塗り”をした後に、“タスペーサー”と呼ぶ、約4p四方のポリカーボネイト製のものを、屋根材の組み合わせ目から、水平方向に15pほど離した左右に挿入します(@)。これにより、屋根と屋根の間に隙間が確保され、雨漏りを防ぎ、天井裏の内部結露を抑えることができます。

挿入しないまま“中塗り⇒上塗り”の塗装をすると、隙間に塗料が入り込み、閉じ込めてしまいます。そこに雨水が溜まり下地材を腐食させ、雨漏りの原因になります。それを解消するために、従来は“縁切り〔えんきり〕”と呼ぶ作業が必要でしたが、効率が悪く時間も掛かっていました。しかし、現在では“タスペーサー”の挿入によって時間が短縮され、効率的に作業ができるようになりました。

(3)中塗り
“中塗り”とは、一般的に上塗り用の塗料を使って塗装する工程です。“下塗り”したその上に塗ることにより、素材を保護する役目を果たします。太陽光や紫外線、雨・雪を直接受ける屋根においては、より丁寧に塗装していきます。

広い部分にはローラーを使って塗装をしますが(@)、雪止めなどの細かな部分は、刷毛を使って塗装をします(A)。

(4)上塗り
“上塗り”は“中塗り”と同じように塗装をし、塗料の膜をさらに厚くすることで、耐久性・耐候性を高めた、丈夫で美しい屋根へと仕上げていきます。

6.施工完了

塗装が完了し、美しくなった屋根をご覧ください。

塗色が剥がれ、苔やカビなどの汚れが目立っていた屋根は、光沢感のある黒い屋根へと生まれ変わりました。

今後もご相談・アフターケアを含め、末永くお付き合いしていただければと思っております。この度は弊社をご利用いただき、誠にありがとうございました。